「生成の場」づくりの哲学

 聖徳大学で私が続けている社会人講座「哲学の楽しみ」で、初回から8年と3か月の長きにわたって受講を続けてくださった受講生のお一人が、ご家庭の事情で去ることになりました。本当に、長い間、ありがとうございます。いただいたメールには、私が目指していた哲学の答えが、そのまま書かれていました。
 私の返信とともに、ここに感謝をこめて、掲載させていただきます。

茂木先生、皆様へ

 昨日はきちんと御挨拶もできないままで大変失礼いたしました。

 この度は高齢の母のこと他、雑事が重なり哲学のクラスをお休みすることに致しました。長い間温かくご指導くださつた先生はじめ皆様にはただただ感謝の気持ちで一杯です。学ぶことの楽しさを知ったのは茂木先生の教えと、クラスの皆様の学ぶ姿勢からでした。

 いきなり当てられて思う事を述べなければならない。最初は戸惑いもありました。でもそれは、人それぞれに様々な考え方や意見があるという事。
常に「何故」「何」と疑問を持ち考えるという事。
様々な事、物、から感じ取れる感性を磨く事。
自分と向き合い他者と向き合う事。
等々、大切な事に繋がってゆきました。

 8年と3ヶ月、“行きたくない”と思ったことは一度もなく、火曜日は待ち遠しい楽しい日でした。本当に有り難うございます。心より御礼申し上げます。

 そして再び皆さまとご一緒に学べる日を『国家』を読みながら待ちたいと思います。

 先生のご活躍とご健康をお祈り申し上げます。

                       平成26年3月26日 

 もう、8年と3か月になるのですね。

 本当に、長い、長い間、ぼくの講座を支えてくれてありがとうございました。草創期の仲間が去っていくことの寂しさを、いま強く感じています。

 あなたがいなかったら、たぶん、これほど長く講座は続かなかっただろうし、多彩な仲間との出会いもなかったと思います。

 あなたが、お別れの言葉で書いてくれたこと

人それぞれに様々な考え方や意見があるという事。
常に「何故」「何」と疑問を持ち考えるという事。
様々な事、物、から感じ取れる感性を磨く事。
自分と向き合い他者と向き合う事。
等々、
 
 が「大切な事に繋がってゆく」事、

への気づきは、ぼくが目指してきた

 「生成の場」づくりの哲学

 の目標そのものであり、それはまた、ソクラテスの目指したものでもありました。ぼく自身もその「生成の場」の生徒であり、あなたを始めとした皆さんから、たくさんの「気づき」をもらってきました。

 あなたは、どんなに感謝しても足りない、ぼくの哲学の、いや、ソクラテス哲学の集大成です。

 重ねて、ありがとうございます。 

                2014年3月18日       茂木和行