平成26年度第Ⅰ期期講座「モーツァルトの食卓Ⅰ」

講座概要
 モーツァルト一家の手紙から浮き彫りになる18世紀の食生活をさかなに、おしゃべりに「舌鼓」を打ちます。ピアノと歌曲の生演奏が各一回、さらに最終日には、キッチンでモーツァルトの愛したお茶とお菓子を実際に味わう、なんともチャレンジャブルで贅沢な講座です。

1、モーツァルト家の定番「薬草スープパン粥」のお味 2014.5.9 レシピ付き
2、すみれシロップとにわとこの花茶の薬膳効果 2014.5.16
3、マリア・テレジアとのティータイム 2014.5.30
4、姉・ナンネルが愛した桜桃入りのタルト 2014.6.20
5、ああ、何とあきれた豪勢な、修道僧の食べぶり 2014.6.27
6、モーツァルト風ニワトコ茶と薬膳パウンド 2014.7.4 レシピ付き

 今回は、料理研究家の古和谷直美さんも交えてのコラボです。まずは、モーツァルト家の定番「薬草スープパン粥」を、現代風にアレンジして、作ってもらいました。
 身体が心から元気になる、素晴らしい薬膳料理になっています。
 どうぞお試しを。
  
 古和谷直美さん(焼き菓子工房n*cafe+お菓子と薬膳の教室つぼみ 主宰)
のHPも見てくださいね。 http://ncafe70.com/

1、「薬草スープパン粥」のお味モーツァルト家の定番ー

<作ってみませんか>
♪♪♪薬草スープパン粥♪♪♪

モーツァルトの父親が息子のために作っていたパン粥。薬膳料理本「ザクロ」
(リヒテンシュタイン侯爵夫人マリア・ロザリア著~1740)に掲載されていたスープです。
薬草と卵、サワークリーム、卵、食パン、ブイヨンなどを材料としていました.

薬草はオランダセリ、ヒナギク、ほうれん草、ウイキョウ。
薬効は
オランダセリ=パセリ(食欲不振、胃もたれ、発疹)
ヒナギク=菊花(頭痛、寒気、咽痛、精神安定)
ほうれん草(貧血・目の疲れ・便秘・酒毒)、
ウイキョウ(胃痛、食欲不振、腹の張り、風邪、冷え)

モーツァルトが現代の日本、春にやってきたら、こんなスープを作りたいと思います。
春野菜を使い、塩麹と白味噌で味に深みを出します            
  
                (n*cafe/recipe 古和谷直美)
<春野菜のパン粥2人分>

材料
玉ねぎ 1/4個
にんにく ひとかけ
オリーブオイル 小さじ1
自然塩 ひとつまみ

水 100cc
白ワイン 大さじ2
ローリエ 1枚

アサリ(剥き身) 30g

塩麹 大さじ1
白味噌 小さじ1

豆乳 100cc
牛乳 100cc

キャベツ 30g
ブロッコリー 30g
アスパラガス 2本
パセリ 適宜

フランスパン 適宜

1:玉ねぎは薄くスライスする。フライパンにスライスし
たにんにくをいれ 弱火で香りがでるまでオリーブオイ
ルで炒める。 玉ねぎも加えて、塩をふりしんなりする
まで炒める。

2:1に水、白ワイン、軽くもんだローリエを加えて火を
かける。あさりも加える。塩麹と白味噌も加え溶き
ほぐす。

3:豆乳と牛乳を2に加え沸騰直前で火を止める

4:キャベツ、ブロッコリー、アスパラガスは柔らかくなる
 まで茹でる

5:器に一口大に切ったフランスパンを並べて、3の
スープをかける。
 4の野菜をきれいに盛り付け、パセリをふる

ポイント
・3で沸騰させると膜が出来てしまうので注意する
また、豆乳、牛乳は沸騰させると風味が飛んでしまう
・パンは一度トーストしてから加えるとかりっとして
美味しい
・パンはフランスパンでなくても作れるがフランスパン
などの固めで甘くないパンが適している

参考
<18世紀の時代状況>
 啓蒙の時代の始まり
 人口の増加、農産物=食料価格の上昇、実質賃金の低下
<都市の人口>
ウイーン 23万人、(1789年)
ザルツブルク ~1万6000人(1771年)
ベルリン ~17万人、ロンドン ~86万人、パリ ~54万人、
ナポリ ~43万人(以上 1800年)
<人口構成(ウイーンの場合)>
 貴族階級 ~8000人(3%)
 公務員と豊かな市民階級 ~4%
 庶民   ~97%
<収入(年棒 フローリン=グルデン)>
 ウイーン総合病院院長 3,000フローリン
 外科医長        800フローリン
 音楽家初任給      200フローリン(エステルハージ候のもと)
 父・レオポルト     450フローリン(ザルツブルク宮廷副楽長)
 モーツァルト(1756-1791)      
150フローリン(1772-1777 ザルツブルク宮廷第二コンツェルトマイスター)
⇒450フローリン(1779-1781 同宮廷オルガン奏者)
⇒800フローリン(1788-ウイーン宮廷作曲家)
<ウイーン・ブルク劇場ボックス席の年間賃貸料> 
700~1,000フローリン(下級宮廷官僚の年間収入に匹敵)
<食糧費(1771年5月 ザルツブルク)> 
 パン1個(~1.8キロ)29クロイツァー、小麦1シャフ(1桶分)46フローリン