第四回哲学カフェ:市瀬陽子の《身体は語る》
★「哲学カフェ」第四回は、3月19日(木)10:00-12:00に、いつもの市川市・アトリエ*ローゼンホルツで開かれました。
今回は、舞踊家の市瀬陽子さんが「身体は語る」のテーマで、踊りとお話を披露してくれました。
《身体は語る》
哲学カフェにお集まりの皆さま、はじめまして。市瀬陽子です。
ヨーロッパの舞踊史を研究し、自ら踊り、ダンスの振付をし、ステージを作ったりしています。
今回のテーマは《身体は語る》。
バレエの原点となったフランス宮廷のダンスについてお話しします。
ダンスの実演もご覧いただきたく思っています。
西欧的な身体表現の典型ともいえる、フランス宮廷のダンス様式。そこから出発して、
日本における舞踊文化、現代日本人の身体性、そもそも自分自身の身体とは??...などなど、
皆さまとの対話を広げていけたらと楽しみに思っています。
市瀬さんは、まずはバッハ作のあの有名なメヌエットhttps://www.youtube.com/watch?v=7eiWH7f3Lbg
に乗って、優雅に当時の宮廷舞踊を再現してくれました。
ルイ14世は、外には勇猛、内には典雅の精神で、国を治めていったそうで、ヴェルサイユ宮殿などで開かれた豪華な舞踏会は、権力の誇示だけでなく人々を楽しませるという意味も込められていた、そうです。
驚いたことにルイ14世自身が、実は大変な踊りの名手で、広間を二周するだけのもっともシンプルな踊りクーラントを披露したときには、観衆がおもわず息を呑んだ、といいます。
右舞踏会の図は、ヴェルサイユ宮殿の庭に仕立てられた祝祭用の空間で、ぐるりと貴族が取り囲め、真ん中手前(背側)がルイ14世だそうです。こうした場は、大衆にも公開されていたそうで、左手に人々を整理する役の人間が立っているのが見えます。下の二枚は、当時の舞踊譜で、前後左右の動きに加えて、上下の手足の動きまで表す三次元図だそうです。上部の音符が、背景に流す音楽を表しています。
図を詳しく見たい方は
西欧のダンスが歩くのと同じで、手と足が互い違いに出るのに対して、日本の踊りは同じ側の手と足が同時に出る(飛脚ややっこさんも同じ)といった話に至るまで、当日の素晴らしいお話は、しばらくお待ちください。
私も前座で、「身体論事始め」といったタイトルで、多少のお話をさせていただきました。とりあえずは、下記をご参照ください。