閑話休題 南仏プロヴァンスの「ニーチェの道」

 私は、2018年の夏、南仏プロヴァンス・コート・ダ・ジュール地方の断崖の街エズで、ニーチェが海岸から街までの急峻な道を上り下りして『ツァラトゥストラ』の構想を練ったとされる「ニーチェの道」を歩いたことがあります。

エズの街3

以下はANAトラベルガイドより (travel.co.jp)
 海抜420メートルの山の上にある天空の村エズ。その頂上からの眺めが素晴らしいことと、情緒溢れる中世の家並みに魅せられて、たくさんの人が訪ねてきます。海岸近くの垂直に切り立った崖の上に、石造りの家並みが、坂道になった石畳の路地に沿って寄りそうにように建ち並ぶ姿は、愛おしくさえ思えます。

 エズ村へのバスが停まるのは山の麓で、広い駐車場もあります。ここから村への登り口へ進むとインフォメーションや公衆トイレもあり、村の温かみのある絵地図がもらえます。  石畳の登り坂の終点にある石の門をくぐると、そこはもう、おとぎの国!路地沿いには、お土産物屋が並び、ホテルやカフェ・レストランもありますが、狭い石畳の路地を進んでいくと、洞窟のような通路や迷路のような路地に探検気分を味わえます。曲がり角を曲がれば、ふと中世の服装の人に出会えそうな、そんな錯覚も抱いてしまいます。

 石造りの家並みが続く坂道のてっぺんでは、廃墟となったお城が、コート・ダ・ジュール周辺を見下ろしていて、遠くはコルシカ島や、イタリアまでもが見渡せます。
エズの街から南仏の海を見下ろす1
 情緒あふれる村内を楽しんだら、麓まで続くハイキングコース「ニーチェの道」へ進んでいきましょう。入り口の奥の見晴らし台からの海の眺めも素晴らしいのですが、背後に聳える覆いかぶさってくるような断崖絶壁も見上げてください。この上にエズ村があるのです。海からやってくる異民族の侵入に苦しんだ人々が、その攻撃から逃れるために作られたのがエズの村です。
エズ ニーチェの道3
 「ニーチェの道」を下って行くと、すぐに山道に入り、石ころがゴロゴロの道や石や木でできた階段が続きます。やがて素晴らしい紺碧の地中海風景が目に飛び込んできます。次の展望の開けた所に出てくると、海岸線が近くに見え、鉄道駅も見えてきています。麓に辿り着いて崖の上を見上げても、村の姿は絶壁に阻まれてしまって全く見えません。帰りは列車に乗ってもいいですが便数が少ないので、駅舎前のバス停で時刻を確かめ、都合の良いほうを利用なさるとよいでしょう。