メッセージ

 ★New!2023年9月19日(火)から、令和5年度第Ⅱ期SOA講座哲学サロン「神さまって何だろう」が始まっています。

講座概要
 何かがあると、私たちが思わず唱える呪文、「ああ。神さま、仏さま、お助け下さい」「この世に神も仏もないものか」、こんな言葉を唱えた経験のない人はいないのではないでしょうか。そして、「神さまってなんだろう」と考えたことがない人もまずいないはずですね。神さまや仏さまについて、考えていることを、ワイワイ、がやがやと話し合う場をつくります。えらーい哲学者さんたちの考えも紹介しちゃいます。
 
1,出会いがもたらす「汝」という名の神
★New!2、神さまの目的とはー「ハエ取り壺」脱出作戦
3, カントさんに聞いてみよう
4, ルターさんの前に現れた「恐ろしいもの」
5, 日蓮さんの何妙法蓮華経
6, ライプニッツさんのモナド
7, カール・バルトさんの警告
8, イエスさんに織り込まれた神さま
9, ソクラテスさんのダイモ―ン
10, ほら、「神さま」がそこにいる!

10回 2023年9月19日(火)~11月21日(火)

<教科書>
茂木和行『木から落ちた神さま』(毎日新聞社、1400円)

★2023年5月9日(火)から全10回で行われていた令和5年度第Ⅰ期SOA講座 哲学サロン「100歳からの哲学」は、無事終了しました。

講座概要
 いつのまにか、人生100年時代などと言われるようになりました。医療の進歩が、人間の生存可能期間を延ばした、ということでしょうか。織田信長(1534~1582)が民俗芸能「幸若舞(こうわかまい)」の演目『敦盛』(あつもり)から、「人間(じんかん)50年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり」と好んで舞った話は、信長伝では欠かせない逸話になっていますね。それから500年もたたない内に、私たち人間の人生は2倍にも増えたことになります。この長い人生、どう生きて、さらにどう生きるか。皆さんの人生哲学をぶつけ合いましょう。
 
1,私たちを支える宇宙情報
2,腸内細菌繁盛こそ長生きの秘訣
3,老年的超越
4,哲学者としての老人
5,フンコロガシに学ぶ地球再生術
6,アリストテレスVSチャットGPT
7,科学的理性VS形而上学的理性
8,花を愛でたネアンデルタール人
画像の説明
9,新イデア論―4次元の「洞窟の壁」
10,「私」と「あなた」の間

<教科書>
 高橋呑舟/西村光久『120歳時代の生き方』(徳間書店、1500円+税)

2023年1月17日(火)から全10回で続いていた令和4年度第Ⅲ期SOA講座[[哲学サロン―メディアを読み解くは、3月28日(火)をもって無事終了しました。
 
講座概要

 いまや日本は、「衰退途上国」などと揶揄される国に成り下がっていると言われるようになりました。気候変動に加えて“戦争”の出現で、世界はますます不安定になり、世界の「読み解き」の中心であった新聞やテレビが、SNSの急速な社会への浸透により主役の座から滑り落ちているのは間違いない事実でしょう。
 ユーチューブなどの映像メディアで、自由奔放の考えやアイデアを語る新型知識人も、新しいメディアの形として社会を衝撃波のように揺るがしています。こんな時代、錯綜・多様化したメディアをどう読み解くか、ご一緒に考えていきましょう。

1,民主主義は劣化しているか
2,超超マイノリティな若者
3,超超マジョリティなお年寄り
画像の説明
この日の講座で、こんな謎解きを受講生の皆さんにお願いしました。
4,私たちは動物園の珍獣か? 
画像の説明
 受講生11人による「分人投票」の結果です。
5,個人的なものこそ政治的である
画像の説明
6,「資本主義」は調教可能か
7,データとエビデンスの相関関係
8,無意識民主主義構想  
画像の説明
9,ソフトウェア政治家の登場
★New! 10,そして誰もがネコになる?

<教科書>
 成田悠輔『22世紀の民主主義』(SBクリエイティブ株式会社)

令和4年度第Ⅱ期SOA講座「哲学サロン―ニーチェの『この人を見よ』を読む」全10回は終わりました。

講座概要
 自分自身を「なぜ私はかくも賢明で怜悧なのか」と豪語するニーチェの『この人を見よ』は、「近いうちに、私はかつて人類に課せられた要求の中でも最も困難な要求を人類につきつけなければならなくなる」との宣言から始まります。そして、「それだけに、そもそも私が誰であるのかを言っておくことが必要であるように思われる」と書き進めて行くのです。「人はいかにして自分自身になるか」と副題のついた本書は、困難な時代の私たちに「生き方」の個性ある指針を示唆してくれています。

1,私は一個のデカダンである
2,私はルサンチマンに左右されない
3,私は戦闘的である
4,私は不気味なまでに潔癖である
5,私は自分を浪費しない人間である
6,理想主義への無知が私の真の悲運である
7,読書は私一流の本気から休養させてくれるものである
8,私はワーグナーを麻薬として必要とした
9,私は英雄的人物の対極にある人物である
10,神、徳、彼岸、真理などはすべて噓である

<教科書>
ニーチェ『この人を見よ』(西尾幹二訳、新潮文庫)
<参考書>
同書(丘沢静也訳、光文社)
同書(手塚富雄訳、岩波クラシックス)

新々 やぶにらみ雑記帳 
ニーチェの『この人を見よ』を読む 草野又郎

https://kmogi46.wixsite.com/jinriki NPO法人人力エネルギー研究所 主催
 ★New!公演開催の報告を伝えるホームページ
LED光り棒を掲げるアオヒト
 ★New!アオヒトがLED光り棒を掲げると、フィガロの結婚の序曲が始まる。
 ★New!フィガロ冒頭勢ぞろいする人形たち幕が上がると、段ボール胴体の人形たちが勢ぞろい

11月24日(木)サンパール荒川大ホール
17:00 会場 18:00 開演

 
エズ ニーチェの道2閑話休題 南仏プロヴァンスの「ニーチェの道」

やぶにらみ雑記帳 草野又郎
ニーチェの『悲劇の誕生』を読む」考

令和3年度第Ⅲ期SOA講座哲学サロン―プラトン『ソクラテスの弁明』を読むは、3月29日をもって全十回を終了しました。

講座概要
 いまから2500年もの昔、古代ギリシアの都市国家アテナイで、神を信ぜず、青少年を惑わすとの罪で、ソクラテスは死刑の判決を受けました。『ソクラテスの弁明』は、「ソクラテスとは何か」を知るための、第一級の古典になっています。自身が法廷に立って「何が起きているか」を明らかにしていくソクラテスの発言は、古代アテナイで人々がどのような考えを抱いていたかが、臨場感をもって伝わってきます。そこからどのような「哲学」が浮かび上がってくるのか、ご一緒に考えていくことにいたしましょう。

 講座10回の予定
1、アテナイ人諸君とはだれのことか
2、デルポイの神託の意味を解読しよう
3、無知の知とは何か
4、アリストパネスの「雲」からイデア論へ
5,えっ、イデアを担うのはダイモン?
6,ダイモンの正体とは
7、ソクラテスとかけて上杉謙信と解く、その心は
8,ソクラテスの本質って何?
9,ソクラテスが嵌ったパラドックス
10、クセノフォンによる「もう一人のソクラテス」

★元受講生の
又々 やぶにらみ雑記帳
★受講生Nさんの
SOA授業「ソクラテスの弁明」の考察(2022年2月22日)

 新型コロナ感染拡大のために無観客の公演で終わったサステナブル・オペラ「魔笛と魔法の人力発電エアロバイク」のリベンジ公演:音楽劇「アマテラスに捧げるレクイエム」を、
12月21日(火)にめぐろパーシモンホールで行いました​。
アマテラス一幕

 新型コロナの残照で入場者がまばらなつつましい公演でしたが、充実した一日になりました。
 ご来演の皆さま、ありがとうございます。

​聖徳大学生涯学習講座SOA令和3年度第Ⅱ期哲学サロン「ソクラテスとはだれのことか」が、9月28日(火)~12月7日(火)(休み 11月23日)は、終了しました。
   
講座概要
 この講座の第一回は、2006年(平成18年)1月にソクラテスをテーマとして始まりました。あれから15年。よくもこれまで講座が続いてきたかと、我ながら驚いています。すべては、受講を続けてくれている皆さんのおかげです。今期は初心に帰って、ソクラテスを題材に取り上げます。ソクラテスの一番弟子を自認してきましたが、それは単なる思い込みに過ぎないのではないか、そのように感じたのがソクラテスに回帰する最大の原因です。
 巷に溢れるソクラテス本を参照しながら、ソクラテスのことを実は何も知らなかったのだと、「無知の知」への旅を皆さんと始めたいと思います。

1、クサンチッペ登場
2、ソクラテスの「じゃじゃや馬」馴らし
3、好奇心男ソクラテス
4、アンタ、あの娘(哲学)の、何なのさ
5、「利口ぶりっこ」の壁
6、対話編『饗宴』のリアリティ
7、ソクラテスの死-肉体は魂の牢獄か
8、アリストテレスの「霊魂論」
9、賢人たちの食卓
10、シンポジウム「自分で考えること」

<教科書>
池田晶子『ソクラテスよ、哲学は悪妻に訊け』(新潮文庫)
 
 4月25日に無観客ながら行ったサステナブル・オペラ「魔笛と魔法の人力発電エアロバイク」の公演映像を、ユーチューブにアップしています。
魔笛最終冒頭タイトル人力エネルギー研究所
是非、ご覧ください。

 聖徳大学生涯学習講座SOA第Ⅰ期「哲学サロン」ー『考えるヒント』を読むは、6月15日(火)~7月13日(火)までの5回を無事終了しました。

講座概要
 小林秀雄とともに、「考える」ことを「考える」ことにいたします。フィロソフィーを「哲学」と訳した蘭学者・西周が、幕末の騒然とした時代のなかで「ヒロソヒの講義」を開いていたことなど、万書を駆使して展開される小林秀雄の知的世界の中から、コロナで騒然とする現代に通用する「哲学」を見つけることはできるでしょうか。「コロナ時代の哲学」をどちらが提示できるか、皆さんと、いざ「勝負」です。

1、小林秀雄作品のなかに「哲学」はあるか
2,常識について小林秀雄と考えよう 
3、随筆を自負する小林秀雄の学問観
4,小林秀雄の「考える事」を考える 
5,小林秀雄にとっての「ヒューマニズム

元受講生の草野又郎さんが、今回も「やぶにらみ雑記帳」を寄せてくれました。
いつもに増して、弁舌鋭く啓発的な一文です。是非、お読みください。

続続やぶにらみ雑記帳

★聖徳大学生涯学習講座SOA第Ⅱ期「哲学サロン」講座「動物になる」は、12月1日(火)を最終回として、全8回を無事終了しました。講座の内容は、以下の通りです。

講座概要
 「我思うゆえに我あり」(デカルト)が人間の証だとすれば「我思う」こともない動物は、「我あり」の心境になるはずもありませんね。「我」が消えているのですから、これって、一種の悟り「無」の世界にあるのではないでしょうか。悟ろうと思えば、動物になればいい、せめて「動物状態」にどうしたらなれるか、と考えているうちに、なんとイギリスには、「動物になって生きてみた」獣医がいることを知りました。彼は、「無の境地」になれたのでしょうか。「我思わない」動物たちが、薬草の知恵を身に着けた自然治癒の名人であることもわかってきています。「無知の知」に満ちたソクラテスばりの哲学者「動物の世界」にご一緒に入ってみましょう。

1、脱脳 
2、倍返しの動物像
3、なりたい動物-カラスになる
4、母なる地球への寄生体―人間
5、アナグマからの哲学-私たちは一匹の蝶
6、コロナ禍における哲学
7、「ほとんど無」としての生命(いのち)
8、「動物的に食べる」ことの哲学

★聖徳大学の生涯学習講座SOAで、5月12日(火)から始まる予定だった 哲学サロン「いのちの哲学」- 生きてるって、どんなこと  は、6月30日から7月14日まで、3回だけの予定で開講しました。
 第一回は、新型コロナウイルスが、私たちの日常生活にどのような影響を及ぼしたかをテーマとし、「新型コロナウイルスがもたらす無の開示」のタイトルでお話をしました。
 第二回に、当初予定していた日野原重明「いのちの哲学詩」から、「未来に「いのち」を注ぐこと」のタイトルで、第三回は宇宙飛行士の土井隆雄氏が国際宇宙ステーションでの活動から見えてきた「生命観」をテーマに展開しました。

講座概要
 再生医療の急激な進展によって、自らの遺伝子を使って「不死」の身体を得る時代が来る予感がしないでしょうか。一方で、AIによるまったく新しい「いのち」の登場が予言されています。生き物には「いのち」があります。でも「命がけ」と言ったとき、この「命」の意味は何ですか。「いのち短し、恋せよ乙女」(『ゴンドラの唄』)の「いのち」とは、どこが違うのでしょうか。「生命の哲学」と「いのちの哲学」の違いは何でしょう。「生命」も「いのち」も、どちらも「生きていること」ですね。この「生きていること」の意味を、哲学者たちとともに考える、そのような講座が始まります。

講座内容
1、新型コロナウイルスがもたらす「無」の開示
2、未来に「いのち」を注ぐこと
3、人類に問われる最大の二律背反―「宇宙進出」

★哲学講座同人の草野又郎さんから、
哲学サロン「ホーキングの宇宙」―「私」はどこから来て、どこにいて、どこへ行くのかー
 に絡んで、またまた、素晴らしい「哲学的雑記帳」が寄せられてきました。どうぞご一読ください。目の覚めるような発想とお話に満ちています。

続 やぶにらみ雑記帳 草野又郎

★哲学講座現役の畠山正孝さんからも、上記、草野又郎さん、を含めた哲学講座住人にあてて、老人の繰り言「宇宙は始まりも終わりも有りません」が寄せられてきました。これまた、実にオリジナリティの高い興味ある一文です。どうぞ合わせてお読みください。

老人の繰り言「宇宙は始まりも終わりも有りません」

★オペラ「魔笛@人力発電遊園地」延期のお知らせ

 4月12日(日)に河口湖ステラシアターにて開催を予定しておりました下記フライヤー掲示のオペラ「魔笛@人力発電遊園地」は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、中止とさせていただきます。お買い求めいただいたチケットについては、それぞれの購入先で返金の手続きをいたしますので、ご購入先へお問い合わせください。
 本公演は、来年の開催に向けて準備を進めております。
今後のことは、ホームページ 人力エネルギー研究所
にて、随時お知らせ致します。ご理解の程、よろしくお願いいたします。

NPO法人人力エネルギー研究所代表 茂木和行

★公演の雰囲気を味わっていただくために、一回だけ実現した舞台稽古の模様を入れたコンセプト・パラパラ動画を作成しました。文字説明は入っていませんが、雰囲気はそれなりに伝わってくれると思います。ご覧いただければ嬉しいです。



★河口湖円形ホールで以前行った公演「ドン・ジョヴァンニ@人力発電」の地獄落ち場面もお楽しみください。
 足踏みによる人力発電で、地獄門に模したバラアーチ状の青色LEDが妖しく輝きます。

★1月14日から、聖徳大学の生涯学習講座SOAで行っていた  哲学サロン―ホーキングの宇宙  は、新型コロナウイルス問題に対処するため、7回以降が休講となりました。
 7回用に準備した「ホーキングとかけてアリストテレスと解くーその心は」を、この場だけでも公開いたします。

平成31年Ⅱ期講座 哲学サロン
「ホーキングの宇宙」―「私」はどこから来て、どこにいて、どこへ行くのかー

講座概要
 はやぶさ2が小惑星「りゅうぐう」に着陸し、岩石の一部を回収することに成功しましたね。電気自動車テスラのイーロン・マスクは火星への有人飛行を計画しているし、月へ人を再び送り込む事業が各国で本格的に始動しつつある時代です。人類はいったいこれからどこに行こうとしているのでしょうか。宇宙が誕生し、今日の私たちが出現するまで、どのような出来事が起きてきたのか、そもそも宇宙とはいかなるもので、これから私たちをどこに導こうとしているのか。あのホーキング博士のお知恵を借りて、時空を越えた「宇宙旅行」に出かけることにしましょう。

講座内容
1、宇宙からの問いかけ「あなたは、いま、どこにいる」
2、パスカルの問い 私はどこにいる
3、ホーキングの宇宙―タイム&スペース・トラベル
4、生命は宇宙から来たーフレッド・ホイルのパンスペルミア説
5、私がいるからこの宇宙があるー「人間原理」からの発想
6、ニーチェとホーキングを結ぶエントロピー増大の法則
7、ホーキングとかけてアリストテレスと解くーその心は「虚」
8、 「私」に重なる多宇宙の世界
9、 「宇宙輪廻転生論」って、何?
10、 宇宙そして「私」はどこに行くのか

哲学サロン「AIの哲学」ー人工知能 VS 自然知能 は終了しました。

講座概要
 いよいよブームの人工知能(AI)の登場です。何でも2045年には、AIが人間の知能を追い越すとか。そのタイミングを「シンギュラリティ」(技術的特異点)と、言うそうですね。あとわずか25年でそのような時代がくるとは、とても信じられない感じですが、当世、将棋でも囲碁でも、AIのほうが人間の名人クラスよりも強くなっていることを考えると、「おい、人間君、大丈夫かね。ワッハッハ」といったAIの笑い声が聞こえてくるようではありませんか。それにしても、ディープラーニング(深層学習)など、わかったようでわからないのが人口知能の世界。ここは一つ、AIの哲学、に挑戦しようじゃありませんか。負けないぜ、AI君!

講座内容
1、ソクラテスの問い「あんた、いったい、何なのさ」
2、ディープラーニングごっこ、しませんか
3、AI君、君はフェルメールの贋作家になれるかな
4、AI君、君はノーベル賞を取れるかな
5、AI君、君はカントになれるかな?
6、AI君、君は類人猿ボノボに勝てるかな?
7、モーツァルトのムクドリ×電脳生物
8、シンギュラリティーは幻か
9、AI君、きみは仏になれるかな
10、AI君、君は死を用意されたいか?

○茂木先生

「ひたぶるに思ひしなせば事にもあらず過ぎぬる年月なりけり」(源氏物語「椎本」)
今年もあと僅かとなりました。恙なくお過ごしのことと存じます。

 さて、今回の講座「AIの哲学 人工知能 VS 自然知能」も終了とのことです。
茂木先生のホームページ上で、「哲学の楽しみ」を拝読させていただきました。
受講された皆さんの言葉が言葉を招んで、お互ひの知性が磨かれ高められてゆく、
そんな場を想ふと羨ましいかぎりです。
いつものやうに、感想を述べさせていただきました(「AIの哲学 人工知能 VS 自然知能」への雑記帳)。講座に
参加もせずに手前勝手で厚かましいかぎりですがご笑覧くださればと存じます。

                   令和元年師走  元受講生 草野又郎

○哲学講座の旧住人、歌舞伎や文学にも通じている、洒脱男の草野又郎さんから、
次のメッセージと共に、実に素晴らしいハムレット論が送られてきました。「芸術の本質は虚にあり」を多彩な目線で解読してくれた、”草野ハムレット”に脱帽です。皆さん、どうぞご高覧を!

「雨うち降りて、いとつれづれなる日ごと、男は、雲間なきながめに、
世の中をいかになりぬらんと・・・」(和泉式部日記)
今年の梅雨はいかにも梅雨らしく、それはそれで佳いものです。

 ご無沙汰しております。相変はらずお元気にお過ごしのことと想ひます。
さて、今回のSOA講座「哲学サロン」のレジメを拝読、いつものやうに、
感想を述べたいと思ひます(A4版 七頁)。講座に参加しないうへに、
無恥で乱暴な「異見」で申しわけありませんがご笑覧くださいませ。

                           草野 又郎

洒脱男「草野又郎」のハムレット独り言

 4月16日(火)から始まった「ハムレットの哲学」は、全十回が無事終了しました。
平成30年度聖徳大学SOA第Ⅲ期講座 哲学サロン「ハムレットの哲学」

講座概要
 「ハムレット?あのシェークスピアのナンバーワン演劇? それのどこが哲学なの?」「あれ、知らないの。有名なTo be or not to be, that is the question.なんて、すごく哲学的じゃない」「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ、でしょう。あるべきか、あらぬべきか、それが問題だ、と訳したりするから、哲学的かなあ」「それって、実は43もの翻訳があるって、知っていた?」「えー、そうなの」「それだけじゃなくて、狂人を装ったハムレットの言葉には、ソクラテスを思わせる哲学的な問いがたくさん含まれているんだ」
「そりゃ、楽しみだ」
講座内容
1、まずは、「To be ,or not to be, that is the question.」のお話から
2、時間の蝶番が外れたって、どういうこと?
3、太宰治の『新ハムレット』
4、徘徊老人の独り言
5、ゲーテのハムレット
6、近松門左衛門とハムレット 虚実皮膜論
7、ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだー表と裏の秘密
8、江戸川乱歩とハムレット
9、花伝書とハムレット
10、人生の分岐点「To be ,or not to be, that is the question.」

●特別参加 長谷川弘基 2題
哲学という徘徊 
http://winterdream.seesaa.net/article/461457355.html
ハムレット「To be ,or not to be, that is the question.」の新解釈
http://winterdream.seesaa.net/article/442197343.html

★1月8日(火)から続けられていた平成30年度聖徳大学SOA第Ⅲ期講座 哲学サロン「哲学ゲーム」ー最強の哲学者集団に人生相談は、3月19日(火)に終了しました。
 
 哲学サロンは、知的探究にエンタテインメント性を加味した新しい段階へとステップ・アップします。受講者がアミダくじによって担当哲学者とそのテーマと出会う「哲学ゲーム」が始まります。「日経おとなのOFF」特別編集の『西洋&日本の哲学 超!入門』に書かれた内容を受講者各自が課題として身に受け、各テーマへの考えをまとめて発表してもらうのです。副題に「哲学者が私の悩みに答える!」「100年人生を生きる知恵が集結」とあるこのテキスト、あなた自身が回答者です!

講座内容
1、哲学者への二つのアプローチ
2、レヴィ=ストロース  ー構造という名の呪縛
3、メルロー=ポンティ  -身体は心の奴隷にあらず
4、丸山真男 ステレオタイプ思考から脱出せよ
5、死のシンギュラリティー
6、ショーペンハウアー ナマケモノがナマケモノである理由
7、ドゥルーズ:リゾーム、プラトー、可能的世界としての他者、そして…
8、哲学とは? 箸休めの質問に答える
9、アリストテレス 「本質」とは何か
10、「昭和の天才」仲小路彰の未来学「自愛即他愛」

 講座「哲学サロン」のかつての受講生、草野又郎さんから、
平成30年度聖徳大学SOA第Ⅲ期講座 哲学サロン「哲学ゲーム」ー最強の哲学者集団に人生相談、の全十回の読後感をまとめた玉稿が以下のメッセージとともに寄せられました。これが実に傑作で、ご本人の性格そのままに洒脱で、奥深く、 「草野又郎の洒脱哲学」としてそのまま掲載させていただきます。皆さま、是非ともお読みくださりますように。

皆さま

 「春来ぬと人はいへどもうぐひすの
鳴かぬかぎりはあらじとぞおもふ」(壬生忠岑)
 とはいへ、待ちに待つた桜も開花、うぐひすの登場も間近になりました。
皆さまにはお健やかにお過ごしのことと存じます。
 さて、SOA講座“哲学サロン「哲学ゲーム」”が終了の由、この
ホームページ「哲学のたのしみ」でレジメを拝読いたしました。
 例によつて独断と偏見で感想を別添(A4、三頁)にて記しました。
ご笑覧いただければ幸甚に存じます。
                     草野 又郎
哲学サロン番外
草野又郎の洒脱哲学

★平成30年度聖徳大学SOA第Ⅱ期講座「哲学サロン」孔子の「論語」を読むー哲学それとも人生訓?
は、12月4日(火曜日)に終了しました。
                   
1、渋沢栄一と論語 「子曰く、君子は、器(き)ならず」
2、本居宣長の孔子観 「子曰く、たれか微生高を直しと謂うや、或るひと醯(けい)を乞得るに、諸(こ)れを其の隣に乞うて之れに与えたり」
3、安岡正篤の「学びて時に之を習う」
4、阿川弘之の「論語知らずの論語読み」「死して後已む」(泰伯第八)
5、由らしむべし、知らしむべからず をどう読む
6、ああ、願回、ああ、願回
7、白川静の孔子伝―夢と影と
8、「最適解」を切り抜く孔子の「活人剣」―あるいは一つの詰め将棋
9、仁あふれる社会とは
10、孔子の遊と楽

 「子曰く、学びて時に之を習う、亦説ばしからずや」。いやあ、まったくそうですね。「朋あり、遠方より来たる、亦楽しからずや」。これまた、まったくそうですね。孔子の言葉はどれも「そのとおり!」と言いたくなるものばかりです。で、だから、何なの、と思いませんか。当たり前のことばかりなのに、どうして『論語』は二千数百年もの間、人々の心を捉えて離さないのでしょうか。こんな、天邪鬼な疑問を、みんなで一緒に考えていこう、という講座です。『論語』は、解説書・参考書など、数多くありますので、お好みのものを各自お持ちよりください。
    (湯島聖堂の孔子像)

コンサート・オペラ「ドン・ジョヴァンニの夕べ」
 2018.11.9(金)河口湖円形ホール 速報

地獄落ちの場面で、発電床Rの足踏みによって輝くLEDの青い光に誘われて、登場した騎士長の亡霊。動画は 人力エネルギー研究所ホームページでどうぞ。
11
(主催: 人力エネルギー研究所、後援:富士河口湖町 協賛:現代芸術の会 協力:富士山暮らし応援隊)

★平成30年度聖徳大学SOA第Ⅰ期講座「哲学サロン」ーヴォルテールのケ・セラ・セラ哲学ー(終了)

 ライプニッツはかの有名な「最善説」を唱え、物事は最も善い状態で落ち着くようになっている、と考えました。これに対して、ヴォルテールは、ペギー葉山の名曲「ケ・セラ・セラ、なるようになる、先のことなど、判らない」を地で行く、波乱万丈の物語『カンディード』を書いて、ライプニッツ論を皮肉たっぷりにこき下ろしました。『カンディード』を教材として、お一人お一人の人生談義に歩を進め、「人生とは何か」をワイワイ議論したいと思います。

1、人生いろいろー川の流れのライプニッツ
2、快男児ヴォルテールの真骨頂―謎かけ
3、『カンディード』は『失楽園』のパロディ?
4、原因のない結果はないー充足理由律
5、リスボン大地震が神への呪詛を生む
6、寛容の哲学
7、ヴォルテールの「自由」、アランの「自由」
8.「存在の大いなる連鎖」をめぐるルソーVSヴォルテール
9、ヴォルテールとかけて立川談志と解く
10、フリードリッヒ大王のヴォルテール讃歌
番外 読者からの頼り

魔笛@人力発電遊園地SL
NPO法人人力エネルギー研究所魔笛@人力発電遊園地

★平成29年度聖徳大学SOA第Ⅲ期講座「哲学サロン」ー『遠野物語』を読むー終了。
『遠野物語』は、遠野地方に伝わる民話・伝承を柳田国男(写真)がまとめた日本民俗学の古典です。

『遠野物語』朗読 序文
参考にお聴きください。

平成29年度第Ⅲ期講座 
哲学サロン」―『遠野物語』を読む  

 岩手県遠野市周辺の「遠野郷」は、山の神、山女、雪女、天狗、河童、ザシキワラシ…など、いまなお語り継がれている民間信仰や異聞怪談の数々に満ちています。柳田国男はその話を採集し、綴って『遠野物語』としてまとめました。「日本民俗学」の誕生を告げる名著『遠野物語』(新潮文庫)を講読し、そこから何が読み取れるか、皆さんと自由にお話をいたしましょう。

1、こんな話を聞いて誰かに話したがらない人などいない
2、河童は水神の成れの果て?
3、『遠野物語』の事実性と小説性ー三島由紀夫の遠野論

4、井上ひさしの『新釈 遠野物語』考
5、神々へと繋がる神秘体験
6、怪談としての遠野物語
7、『山の人生』VS『奥美濃よもやま話』「新四郎さ」
8、自由往来する魂
9、「姥捨て」の哲学―デンデラ野考
10、柳田国男-そのいろいろな顔

★平成29年度聖徳大学SOA第Ⅲ期講座「アートファクタリー」ーアントニ・ガウディとは誰のことかーは、都合により2月16日(金)に全五回で終了しました。

1、ワーグナーを織り込む
2、外尾悦郎を織り込む
3、ダリを織り込む
4、岡本太郎を織り込む
5、ガウディの見ていたものー田中裕也を織り込む

★平成29年度聖徳大学SOA第Ⅲ期講座「哲学サロン」ーベルクソンを読むー
講座概要
 『創造的進化』で知られるフランスの哲学者ベルクソン(写真右)は、漸進的でなく飛躍的に変化する生命体進化の概念「エラン・ヴィタル」(生命の飛躍)をとなえました。新渡戸稲造は、この考え方に禅の境地と通じる世界を見出しています。『失われた時を求めて』のプルーストはベルクソンの縁戚にあたり、「時間」や「記憶」の考え方にこの哲学者の影響を受けたとも言われています。私たちの心に潜む「道徳(モラル)感」と「宗教感」の源を、ベルグソンの著作を通じて探索していくことにいたしましょう。

アンリ・ベルクソン(1859-1941)

フランスの哲学者 1927年ノーベル文学賞
著書:『時間と自由』(1889)『物質と記憶』(1896)『笑い』(1900)『創造的進化』(1907)『精神のエネルギー』(1919)『持続と同時性』(1922:アインシュタインの相対論への反論)『道徳と宗教の二源泉』(1932)
 分割が不可能な意識の流れを「持続」と呼び、この意識を生命全体から宇宙全体へと拡張し、これを生命の進化を推し進める根源的な力とし、生命はダーウィン的な連続的な進化ではなく、この根源力の発露によって、飛躍・不連続な進化を遂げてきた、と説いた。
 1922年、国際連盟の諮問機関として設立された国際知的協力委員会の委員に任命され、当時の国際連盟事務次長であった新渡戸稲造(写真左)と交流があった。神秘主義的な色彩をもつことから、霊的な現象にも興味をもち、英国神霊研究協会の会長を務めたこともある。

1、「思い入れ」のドイツ哲学、「思いつき」のフランス哲学
2、ベルクソンと新渡戸稲造
3、知性平面で分けられた二つの世界
4、宗教は知性の壁を打ち破る
5、偶然、必然、それとも…腕のいい料理人
6、「無」は「偽―観念」である
7、生命は終わりなき道を歩くーシン・ゴジラはエラン・ヴィタルの申し子か
8、神は自らを愛する存在として人間を創った
9、複雑化と単純化-人間はどちらに向かうのか
10、「無」という幻影を吹き飛ばせ

★平成29年度聖徳大学SOA第Ⅰ期講座「テクネーの哲学」 ―レオナルド・ダ・ヴィンチ方法序説ーは終了しました。

講座概要
 「モナ・リザ」や「最後の晩餐」で名高いレオナルド・ダ・ヴィンチは、科学と技術を駆使した数々の発明でも知られる「万能の人」でした。「真理」探究(科学)と「美」の追求(芸術)の双方にノーベル賞を設けたら、両方をもらう資格があるのは唯一ダ・ヴィンチぐらいだろう、と言った人がいます。最晩年のダ・ヴィンチをフランスに招いて重用したフランソワ一世は「彼は偉大な哲学者でもあった」と賞賛し、彼の話を聞くことに大きな喜びを見出していました。ダ・ヴィンチ自身による『手記』やダ・ヴィンチ賛美者ヴァレリーの『レオナルド・ダ・ヴィンチの方法』、さらには、独特なダ・ヴィンチ解読から「生きる」ことの意味を体感させる建築を展開した荒川修作の作品などを重ね合わせながら、レオナルド・ダ・ヴィンチを肴に「神とは何か」や「人間とは何か」などの哲学的問題について、皆さんとワイワイしゃべり合いましょう。

1、ダ・ヴィンチにおける「人間」の問題
2、哲学者は「魔術者」それとも「手品師」?
3、宇宙と「無限」、人間と「無限」
4、「普遍の探求者」―ソクラテスとしてのダ・ヴィンチ
5、ダ・ヴィンチにとっての「人間」
     チェリーニ作「メデューサの頭を掲げるペルセウス」
6、ダ・ヴィンチにとっての「私」
7、ダ・ヴィンチにとっての「数学」
8、ダ・ヴィンチにおける「哲学」の問題
9、ダ・ヴィンチにおける「死」の問題
10、ダ・ヴィンチにおける「可能性 」の問題

★平成29年度聖徳大学SOA第Ⅰ期講座「アート・ファクトリー」―ミケランジェロwithモーツァルトーは終了しました。

講座概要
 35歳でなくなったモーツァルトがたとえられるのは、ミケランジェロではなく同じく若くして亡くなったラファエロ(37歳)ですね。『ミケランジェロの生涯』を著したロマン・ロランが傾倒したのはベートーベンでした。ミケランジェロとモーツァルトにあえて共通項を見つけるとすれば、さて何でしょうか。ミケランジェロを楽しみながら、モーツァルトに耳を傾けるこのマッチング、どちらが「刺身」でどちらが「主食」なのか、決めるのは「あなた自身」です。

1、『天地創造』
2、『バッカス』
3、『ダヴィデ』:音楽 レクイエム Dies ire(怒りの日)

原先生ミケランジェロ2

4、原佳大トーク&コンサート

画像の説明

5、『ピエタ』ミケランジェロの愛 Recordare(思い出したまえ)
6、『最後の審判』:Tuba mirum(奇しきラッパの響き)
7、『モーゼ』:Rex tremendae(恐るべき御陵威の王)
9、『昼』『夜』『曙』『夕』
鳥井・宮部・坂本先生
8、鳥井俊之&坂本真理&宮部小牧 トーク&コンサート
10、『勝利』:Lacrimosa(涙の日)
画像の説明

初夏の爽やかコンサートin軽井沢モーツァルトハウス 2016.7.8 

モ-ツァルトハウス4モーツァルトハウス11
”開けゴマ” ムージカ・エマセネポーの皆さんの登場です。
ムージカ・エマセネポー
モーツァルトハウス1モーツァルトハウス2
Mozart House in 軽井沢 http://www7b.biglobe.ne.jp/~tk-2406/top.html
食と紅茶のマリアージュ photo by しあわせ珈琲・紅茶倶楽部
特別トーク:食と紅茶のマリアージュ



★平成28年度第Ⅰ期講座 音楽サロン「モーツァルトの食卓Ⅰ」-音の饗宴「シンフォニー」ー5月13日(金)から7月1日(金)ーは、全8回の予定を無事終了しました。

1、「主流」と「古楽器派」:ハ長調41番《ジュピター》の饗宴 2016.5.13
2、クラリネット・アンサンブル ドリー・フォンティネン特別演奏会 2016.5.20
3、ロンドン郊外で初めての交響曲を書く 2016.5.27
5、フルトヴェングラーかカラヤンかー40番の饗宴 2016.6.10 
7、疾風怒濤か怒りの炎か 25番ト短調k.183 2016.6.24
画像の説明
8、終宴 ジュピター菓子の味わい 2016.7.1



★平成28年度第Ⅰ期講座「テクネーの哲学Ⅰ」-プラトンのミメーシス-は、5月10日(火)から7月19日(火)の全10回(6月14日は休講)の予定を無事終了しました。

1、ノーベル賞になぜ「技術賞」がないのか 2016.5.10
2、野村萬歳VS近藤良平:ミメーシス(真似)をめぐる対話 2016.5.17
3、AIは哲学することができるか 2016.5.24
4、人間国宝・梅若玄祥、古代ギリシアの神殿で舞う 2016.5.31
5、創造主とは誰のことか 2016.6.7
6、何を真似するのか、何が真似されるのか 2016.6.21
7、技術のSingularity (特異点)は、人類にとって吉か凶か 2016.6.28
8、「カイロス」がもたらすものとは何か 2016.7.5
9、弁論術VS哲学的問答法 2016.7.12
10、「他力」の美、「不自由」の美 2016.7.19


画像の説明

new★この凄い、オオカミが主人公の映画を観ましたか。
是非、観てください。

「神なるオオカミ」予告編 https://www.youtube.com/watch?v=OIIlJVZ71_I

★フリーエンジニアの石川雅章(TREEWARE 技術支援)さん
http://treeware.jp-help.net
が、アメリカのイエローストーン国立公園で、オオカミが生態系を取り戻した素晴らしい話を教えてくれました。

イエローストーンのオオカミ 
 オオカミを放った国立公園で、20年後に「すごいこと」が起こった
  http://tabi-labo.com/50052/wolves-change-rivers/
 
 鹿が増えすぎて困っていた国立公園が、試みに絶滅してしまったオオカミを再導入したら、鹿の数の調整だけでなく、その結果として森が戻って多様な生物が育まれ、川の流れまでが変わってしまったというのです。
 
 たくさんのサイトで紹介されているこの話、知っている人は多いと思うけれど、うかつだったなあ、こんなすごい話を見逃していたなんて。
 こうして年明けから、日々、「恥ずかしい」の連続です。

 わたしたち人間は、このオオカミと逆のことをやっているのではないか。
どうしたらこのオオカミのように、他者を活かし、他者を育む存在になることができるかどうか、ことしは

 「わたし」という存在

の正念場だと思っています。

哲学は動詞である

 カントの講座みんなカントが好きだったの第一回

1、西田幾多郎 「道徳維持者としての神」説への反論 2013.1.8 対話つき

 で、次のような話を紹介しました。

 このホームページから、拙論考「哲学はエンターテインメントになり得るか」をわざわざ読んでくれた方がいて「哲学は動詞であることがわかりました」と、素晴らしいコメント、私を含めた講座の一同、思わず感に入りました。

 ご本人から最近、「『動詞』は少し格好付け過ぎでした」と、以下のメールが入ってきました。

 哲学とは“定義されたもの”(動かない物・名詞)というより、真理なりを探し求める中での、人々との対話、書を読む、考えると等々動的なものではないか。その過程こそが哲学なのだと感じたのです。

 いやあ、どうしてどうして、格好よかったですよ。このメールの内容がまたいいです。
返信しました。

 ご丁寧にありがとうございます。

いつに変わらない素晴らしい感性に、感激しきりです。
ご自分の言葉で、カントが言いそうなことを言えるのですから、
驚嘆の一言に尽きます。

 カントは確か

「哲学は学ぶことはできない。哲学することをまなぶことができるだけである」と言ったかと思うのですが、あなたのお話の方が、ぼくにはずっと実があります。「動詞」のことは、どうしてどうして、座布団を何枚もおあげしたい名言だと思います。
 
「語録」のおひとつとして、是非付け加えますように。

 これからも素晴らしい言葉を紡ぎ出してください。
重ねて、ありがとうございます。

 では、また。

「わたし」というモナド

このホームページは、「わたし」という存在のひとつのモナドです。

ライプニッツのモナドには、窓がありません。
しかし、「わたし」という存在のモナドは、いたるところに窓があります。
その窓から、どうぞ「わたし」のモナドのなかに自由にお入りください。
もちろん出るのも自由です。

当面の窓は、ソクラテスとモーツァルトです。この二人を同時に扱う本をいつか書きたい、とある出版編集者に話したら「それは駄目だね。ソクラテスに関心のある人は、モーツァルトに関心がない。モーツァルトに関心のある人は、ソクラテスに関心がない。その二つには、重なりがないのだ。だから、だれも買わないさ」と言われました。

そうでしょうか。まったく逆で、だれもが心の中にモーツァルト(美)とソクラテス(真)をもっているのではないでしょうか。重なりがないように見えるとしたら、それは気づかれないまま、私たちの心の奥に眠っているだけなのです。

「ソクラテスの中のハイデガー ー哲学的問答法と実存主義の交差」
「情念のソクラテス」としての『ドン・ジョヴァンニ』ーキルケゴールはモーツァルトに何を見たかー
モーツァルトは音楽のソクラテスである」

ソクラテスとモーツァルトを入り口として、モナドのなかは、蟻の巣のように、縦横無尽・迷路のようにつながり、宇宙から地球、芸術、社会、…そして人間に到るまで、さまざまな世界へと連結していくはずです。

まだまだモナドのほんの一部が形づくられただけですから、
あまりにも小さく、入っていただいても
たいした景観をお見せするまでには至っておりません。

それでも、「わたし」というモナドは開かれたまま増殖を続け、
その内部が不可思議で多彩・多様な様相を示していくことを
気長にご覧になって下されば、ありがたく、嬉しいことです。

第八回 哲学カフェ「バーバパパと人力エネルギー」2015.10.18
鈴木克章さん1
第七回 哲学カフェ「映画のコスモロジー」 ー認知症の中に「実存」を見るー2015.6.25

★平成27年度第Ⅱ期講座プラトンの『法律』を読むⅡ
1神々に次いで尊敬されるものは魂である(第五巻)2015.9.29
2、国家の基礎は富の公平な分配である(第五巻)―運命(モイラ)に従えー2015.10.6
3、法律の適切な運用は役人次第であること(第六巻)―プラトンの戦略思考―2015.10.13
4、善き政治とは何か、悪しき政治とは何か―プラトンの政治哲学―2015.10.20
5、裁判:プラトンの三審性2015.10.27
6、偏らない社会をいかに実現すべきか ―プラトンの結婚観―2015.11.10
7、女性は奸智にたけた種族である―プラトンの女性観―2015.11.17
8、徳をはかるメルクマールとしての奴隷2015.11.24
9、遊女ネアイラの物語一一女奴隷の数奇な人生2015.12.4

★平成27年度第Ⅰ期講座プラトンの『法律』を読むⅠシュンポジオン「ソクラテスのおもてなしⅠ」 ―
序、プラトンの『法律』について2015.4.28
1、「内乱の勇者に正義あり」2015.5.12
1の談論 数字9の謎とソクラテス流おもてなし2015.5.19
2、酒宴は魂の性格を試す最高のテストである2015.5.19
談論2 一週間は八日?2015.5.26
3、プラトンから読み取れる現代批判2015.5.26
4、名言か迷言か:「太った豚になるよりは、痩せたソクラテスになれ」2015.6.2
5、浅はかで未成熟な国家は滅亡する 談論付き2015.6.9
6、節度ある生活こそ幸福のもと 談論「プラトンに憲法的意識はあったか」2015.6.15
7、ソクラテスはシレノスかサテュロスか2015.6.23
8、談論:ああ、酒、酒、酒、そして、酒2015.6.30
9、談論:憲法はどうあるべきかードイツに学ぶ2015.7.7
10、古代にならってシュンポジオン2015.7.7

★平成27年度第Ⅱ期講座「モーツァルトの食卓Ⅱー死の謎ー
1、病死・過労死・水銀中毒…それともー 2015.10.2
2、常若の国のモーツァルト 2015.10.9
3、徹底解明・サリエリ暗殺説ー推定無罪ー 2015.10.16
4、原佳大レクチャー・コンサート 2015.10.23
5、ホーフデーメル事件に見る撲殺説の真相―怪しいのは誰だー 2015.10.30
6、朗読と歌曲「モーツァルトを愛(いとお)しむ」 2015.11.13
7、フリーメイソン毒殺説と秘数十八の謎 2015.11.20
8、特別創作菓子:モーツァルトに捧げる「相聞菓」 2015.11.27

平成27年度第Ⅰ期講座「モーツァルトの食卓Ⅰ」ーレクイエムの秘密
1、BBCプロムスのレクイエムを聴く 2015.5.8
2、依頼人ヴァルゼック伯爵とシュトゥパハ城 2015.5.15
3、ピアニストにとってのレクイエムー原佳大レクチャー・コンサートー 2015.5.22
4、これはぼくの「白鳥の歌」だ 2015.5.29
5、レクイエム重唱コンサート 2015.6.12
6、『ティート帝の慈悲』と『レクイエム』 2015.6.19
7、ジュースマイヤー異聞 2015.6.26
8、創作菓子「鎮魂菓」を味わう 2015.7.3